コミックス感想:『バットマン・フー・ラフズ』


バットマン・フー・ラフズ』とは

バットマン・フー・ラフズは2018年12月~2019年7月にかけて連載されたリミテッドシリーズです。
翻訳版は2020年1月にリリースされています。

大型イベントのバットマンメタルにて、ジャスティスリーグを恐怖のどん底に陥れたダークナイツのリーダー格バットマン・フー・ラフズ。
邪悪な外見と言動で多くの人に衝撃を与えた彼をメインヴィランに据えて、本家バットマンとの対決を描いた作品です。

ざっくりあらすじ

ゴッサムシティで起こる殺人事件。
治安の悪い街では珍しいことではなかったが、殺されたのは別世界のブルース・ウェイン「達」だった。

犯人はバットマン・フー・ラフズ。
銃に魅了されたバットマン=グリムナイトを引き連れて、次々と別世界のブルース・ウェインを殺していく。

彼らを追うバットマンの前に現れたのはジョーカー。
ジョーカーは自らを銃で撃ち抜き、心臓に仕組んだウイルスをバットマンを感染させる。
バットマン・フー・ラフズに対抗できるのは、バットマン・フー・ラフズになるしかないと信じて。

バットマンは感染を抑えるものの、徐々にフー・ラフズ化していく。


感想(ネタバレあり)

バットマン・フー・ラフズという最凶最悪なヴィランに対して、バットマンとジョーカーが共闘する熱い展開。

それだけでなく、知的サイコパスヴィランであるジェームズ・ゴードン・ジュニアとも共闘することとなります。名前からわかる通り、ゴードン本部長の息子で、バットガール(バーバラ・ゴードン)の弟です。

巨悪と対峙するために自らの内部に巨悪を取り入れる決断をするバットマン
どんどんダークサイドに染まっていきます。
どこまで染まるのかが終盤まで続きますし、フー・ラフズの計画を頓挫させるために浄化システムの起動の可否もスリリングな展開になっており、最後までハラハラしっぱなしでございました。

不規則な行動を取るトリックスターであるジョーカー、バットマンもジョーカーも認めるほどの天才殺人鬼であるジェームズ・ゴードン・ジュニアの組み合わせもたまらないですね。直接的に組んでいるわけではないですが。
二人とも予測不能な行動を取るので、ストーリーに強い驚きを加えてくれます。

他のマルチバースから多数のブルース・ウェインが出てくるので複雑なように思えますが、本作はわりとSF的な複雑さはほとんど感じられないので、ストーリーを捉えやすいと思います。

それにしてもバットマン・フー・ラフズの見た目はやっぱり魅力的。
設定的に通常のストーリーにひょいと登場するのは難しいかもしれませんが、クロスオーバーイベントには頻繁に出てくるでしょうし、楽しみは続きますね。