コミックス感想:『Batman: No Man's Land』


Batman: No Man's Land』とは

Batman: No Man's Land』は、1999年1月~12月にかけて連載されたクロスオーバー差作品です。

舞台はゴッサムシティ。
しかしながら、アメリカ合衆国から切り離されて無法地帯となっています。

なぜ無法地帯となったのかをおさらいします。

ゴッサムシティをM7.6の直下型地震が襲い、壊滅状態
犯罪都市ゴッサムシティを米国から切り離したい政治家が行動開始

公聴会でブルースが熱弁するも、ゴッサム隔離政策決行
ゴッサムと本土をつなぐ橋を破壊

こうしてゴッサムシティは無法地帯となりました。
映画『ダークナイトライジング』の構想の元ネタともなっています。

無法地帯となり大手を振って表舞台に出てきたヴィラン達。
ゴッサムシティはヴィランや警察が自身が管轄する区域を奪い合う陣取り合戦の様相を帯びてきます。

ざっくりあらすじ

米国から切り離されて無法地帯となったゴッサムシティ。
ジョーカー、トゥーフェイス、ペンギン、キラークロックなどヴィラン達が堂々と表舞台に出てきて、ゴッサムを支配していく。

ゴッサム市警も黙ってはいない。
自らをブルーボーイズと名付け、市民を守るため管理区域を広げていく。

バットマンは数か月姿を見せていない。
その代わり、オラクルではない謎の人物がバットガールのコスチュームを着て、ギャングを倒し治安を守っていた。

荒廃したゴッサムの行く末は如何に。


感想(ネタバレあり)

全4巻で2,000ページ以上の大作なので、なかなかあらすじも難しいものですね。

アメコミのクロスオーバー作品だけあって、様々な人物を主人公にして多角的に事件を描いており、これまた一口で語ることが難しい要因となっています。

重厚なストーリーであり、なかなか結末も見えづらいワクワク感の強い作品でした。
有名無名のヴィランが次々と出てきますし、バットファミリー側も大いに活躍します。

印象に強く残ったのは、レニー・モントーヤレスリー・トンプキンスでした。

レニーはGCPDですがトゥーフェイスと強い連携を結ぶ形となります。ノーマンズランドがなければ結びつくことのなかった二人であるだけにかなり印象に残りました。

レスリーバットマンの正体も知っている医師ですが、ノーマンズランドでは懸命に医療を提供し続けます。アズラエルとのやり取りが多いのも印象的ですが、ツァスツと対峙するエピソードにてレスリーの覚悟が描かれます。かっこよかったですわ。

そのほか、カサンドラ・カインの初登場作品でもあります。
暗殺者デビッド・カインとレディ・シバの娘である彼女は卓越した格闘術を身に付けており、本作でも大活躍します。

大雑把な結末を言えば、ゴッサムシティがアメリカ合衆国に復帰してめでたしめでたしなのですが、そう簡単に終わらせないのがジョーカーという存在。
作品中盤まではそれほど目立たないのですが、終盤には一気に悲劇を作り上げます。ジョーカーの恐ろしさを改めて思い知らされるエピソードでした。

主要キャラクターはもちろんマイナーキャラも多数出演するし、重厚なストーリーで満足度も高い。素晴らしい作品だと思います。バットマンを読みたい人にはぜひおすすめしたいです。

しかしながら、入手が困難。
願わくば翻訳版を復刊させてほしいですが難しいでしょう。
プレ値が付いており、アマゾンで4巻揃えると3万円以上かかるかもしれません。

私自身はしばらく値が下がるのを待っていましたが、結局我慢できず原書で購入して読みました。
できるなら翻訳版で読みたいのですが、あんまりお金ないし電子辞書片手に頑張って英語読みました。


せめて電子書籍で翻訳版とか出してくれたらいいのになあ。