公開初日に『THE BATMAN』観てきた!ネタバレなしで感想を。

2022年3月11日に公開された『THE BATMAN』。
アメリカなどではその1週間前に公開されており、大ヒットを飛ばしています。

早速映画館で観てきたので感想を書きたいと思います。
ただ、公開されたばかりですので、ネタバレなしで書ける範囲だけにします。

ネタバレなしの感想

未熟なバットマン

『THE BATMAN』におけるバットマンはまだ新米。
夜のゴッサムシティの治安を守る活動を始めて2年しか経っていません。
バットマンの存在は知られていますが、積極的に信頼を寄せるのはゴッサム市警のジム・ゴードンくらいです。

所々にバットマンの未熟さが表現されていると感じました。
冒頭で暴漢から市民を救うシーンがありますが、バットマンの攻撃がかなり雑です。暴漢を執拗にぶん殴ります。徹底的に叩きのめして恐怖を植え付けるためでもあるかと思いますが、それにしてもやりすぎ感があります。
まだスマートに敵を倒す術を身に着けていないことの現れかなと思いました。

また、高所から飛び降りるシーンがあります。
その高さに一度身震いし、覚悟を決めたように飛び降ります。
バットスーツを変形させて飛行するのですが、着地に難あり。
こちらも未熟さの現れです。

本作の未熟なバットマンは過去作のバットマンよりも聡明ではないし、戦い方も洗練されていません。

そうした説明が薄いので、バットマンをあまり知らない人にとってはちょっとヤキモキするかもしれないですね。

ミステリーとしてはやや弱いか

本作はミステリー要素が強いとされてきました。
メインヴィランがなぞなぞが大好きなリドラーということもあり、魅力的な謎の数々を見れるのではないかとの期待がありました。

実際に本作を観ると、それほどミステリー要素が強くないと感じました。
たしかにリドラーが残した謎を追っていくストーリーではあるものの、謎の行方を考える間もなくどんどん進むので謎解き感があまり感じられませんでした。

バットマンは科学捜査もこなす名探偵ではあるものの、拳を使って情報を引き出すことも頻繁にあります。
そうなると、どうしてもハードボイルド感が強くなります(ハードボイルドもミステリーの一部ではありますが)。

犯人が発覚する際に、伏線が一気に回収されてカタルシスを得られるといった類のものではありません。

事前情報を信じてミステリー作品として本作を観てしまうと、ガッカリするかもしれません。
あくまでアクションものとして観た方が良いかなと思います。

暗く陰鬱なブルース・ウェイン

全体的にダークな雰囲気に覆われています。
今までのバットマン映画と比べて明るい場面がほとんどなかったのではないかと思います。

バットマンの表の顔は、大富豪ブルース・ウェインです。
ゴッサムシティの名士であり浮名を流す有名人です。
そのため、どの作品でもブルース・ウェインの場面はわりと華々しさがあります。

本作ではブルース・ウェインとして表に出る時も陰鬱な印象があります。
新たなブルース・ウェイン像を提示しているのです。

観る前はブルース・ウェインとしてはあまりに暗すぎないかと思っていました。
しかし、実際に観てみると、まだ若く復讐心に支配されるブルース・ウェインが良く表現されていると感じました。ロバート・パティンソンでしかありえないと思えるほどしっくりきました。

読むとより深く楽しめる翻訳本

『THE BATMAN』には直接的な原作はありません。
これまでに発表された作品のエッセンスを組み合わせながら、オリジナルのストーリーを作り上げています。

本作を観た人の中には、もっとバットマン作品を味わいたいと思った人もいることでしょう。
そこで、関連性がある翻訳作品をいくつか紹介したいと思います。

まず、『バットマン:イヤーワン・イヤーツー』です。
イヤーワンとは一年目という意味です。バットマンの一年目の活躍を描いています。
『THE BATMAN』の状況にも近いです。
バットマンとジェームズ・ゴードンの協力関係について描かれます。
イヤーツーはちょっと変わったストーリーなので、好みが分かれそう。

続いて、『バットマン:ロングハロウィーン』です。
バットマン:イヤーワン・イヤーツー』の続編です。でも、こっちから読んでも問題はありません。
バットマン、ジェームズ・ゴードン、地方検事のハービー・ハントの三人が協力して、毎月の記念日に殺人を行うホリデイの正体を追います。
バットマン作品の中でも屈指のミステリー作品です。
ゴッサムに巣くうのは狂ったヴィランだけでなく、マフィアもいるということがよくわかる作品でもあります。

バットマン:アースワン』も良いです。
バットマンのオリジンを21世紀風に書き直した作品です。
より人間らしくバットマンを描いており、精神的に成長していく様が表現されています。
執事のアルフレッドがかなり肉体派で、『THE BATMAN』のアルフレッドはかなり参考にしていると思われます。
#2ではリドラーがメインヴィランとなっていますが、翻訳されているのは#1だけです。

バットマン:ゼロイヤー 陰謀の街』『バットマン:ゼロイヤー 暗黒の街』も良いです。
こちらはNew52版バットマンのオリジンを描いています。
レッドフードギャングやリドラーとの対決を楽しめます。
『THE BATMAN』でのバイクのシーンは、ゼロイヤーを想起させられました。


以上、4種類の作品を紹介しました。
イヤーワン・イヤーツーは昔の作品なので絵が劇画調となっておりやや読みにくいかもしれません。
ロング・ハロウィーンはアートチックな絵柄になっています。
アースワンとゼロイヤーは現代的な絵なのですんなり読めると思います。

参考になれば何よりです。