コミックス感想:孤高の美女戦士の誕生譚『Huntress: Year One』

『Huntress: Year One』について

アメコミではヒーローの一年目の物語を「Year One」と表現します。
Huntress:Year Oneというのは、ハントレスの一年目の物語ということです。

『Huntress:Year One』は2008年に連載されたリミテッドシリーズです。
ヘレナ・ベルティネリがなぜ復讐のビジランテとなったのか、が描かれます。

なお、翻訳されていませんので原書で読むしかありません。

補足として、ハントレスと呼ばれるキャラクターはDCコミックス内に3人出ています。
1人目はポーラ・ブルックス。ワイルドキャットのヴィランでした。
2人目はヘレナ・ウェイン。アース2において、ブルース・ウェインとセリーナ・カイルの間に生まれた娘です。『クライシス・オン・インフィニット・アース』にて消滅。
3人目が本作で描かれるヘレナ・ベルティネリとなります。

翻訳コミックスに出てくるハントレスは、基本的にはヘレナ・ベルティネリとなります。

ざっくりあらすじ

ゴッサムシティの有力なマフィアの娘として生まれたヘレナ・ベルティネリ。
ヘレナが8歳の時、家族で食事中に敵対するマフィアの刺客が乱入し、ヘレナ以外の家族を殺してしまう。
残されたヘレナはシチリア島のアザロ家に預けられることに。そこで生き延びるための戦い方を学ぶ。

21歳となり父親の莫大な遺産を相続することとなったヘレナは、復讐を忘れてはいなかった。
家族が殺された事件の詳細を知った彼女は、コスチュームを着こみ武器を手にして復讐を開始する。

感想(ネタバレあり)

直情的で暴力的なヒーローでした。
間違っていると思ったら鉄拳制裁で解決、という昔ながらの少年漫画のヒーローって感じです。
もうちょっと冷静になればと思わなくもないですが、目の前で家族を殺されるという悲劇の生い立ちを考えれば、無鉄砲に復讐を実行するのも頷けるところでもあります。

これまで別作品で彼女を見かけると、バットマンファミリーに片足突っ込んでそうで突っ込んでないような微妙な距離感があるなあと思っていましたが、本作を読むとそうした関係性もだいぶ理解できました。
ハントレスは、バットマンにスカウトされたり憧れたりしてヒーローになったわけではないのです。(それどころか本作ではブルース・ウェインバットガールをぶん殴ったりしています)
もちろんゴッサムシティで活動する以上バットマンの影響下にありますし、互いに協力し合ってはいますが、ハントレスは信念が強すぎるが故に相容れない部分もあるのでしょう。

もっと彼女の活躍が読めるようになればなあと思います。