コミックス感想:世界は再び生まれ変わる『Infinete Crisis』

Infinite Crisisの基本情報

2005年12月~2006年6月にかけて連載されたクロスオーバー。
1985年のクロスオーバー『Crisis on Infinte Earth』の続編です。

『Crisis on Infinte Earth』 以前は、DCマルチバースと呼ばれる多元宇宙が展開されていました。
平行世界が多数あって、それぞれにスーパーマンバットマンがいる状況です。
『Crisis on Infinte Earth』 では、平行世界にある地球が次々と破壊されて、残った5つの地球は単一の地球「ニューアース」となりました。

前作が前提となるストーリーなので、前作を読んでないと理解が追い付かないかもしれません。
まして、クロスオーバーは普段見ることが少ないヒーローもガンガン出てくるので、DCコミックス初心者がいきなり手を付けるのは止めた方が良いとも思います。(前作もいきなりはきついです)
ある程度バットマンやスーパーマンなどの単独作品に触れた後だと、知っているヒーローやヴィランが増えているので理解しやすくなります。

ざっくりあらすじ

ジャスティスリーグの中心となる3人、バットマン、スーパーマンワンダーウーマン
彼らは致命的な失敗をしてしまい、互いの信頼を失い確執が生まれていました。

その状況を見て苦虫を嚙み潰していたのは、アース3のアレクサンダー・ルーサー、プライム・アースのスーパーボーイ・プライム、アース2のスーパーマンロイス・レーン。彼らは前作の戦いで、ポケット・ユニバースに閉じ込められた人たちでした。

年老いて体の弱いロイスを除いた3人はポケット・ユニバースを抜け出し地球に降り立ちます。
地球のヒーローたちの危機を救うため、ではありませんでした。
不甲斐ないヒーローが守る失敗作の地球を消滅させて新たに作り変えるため、彼らはヒーローたちに襲い掛かります。

感想(ネタバレあり)

バットマン、スーパーマンワンダーウーマンの三人がそれぞれヒーローとして失敗を犯し、互いに反目しあうところまではよくあるストーリーかと思います。その状況を見て、ポケット・ユニバースに閉じ込められていたアース2のスーパーマンらが、今の地球は失敗作であると認識して、平行世界を再び呼び戻し、再構築しようという流れは驚きが強かったです。

前作は、宇宙規模の巨大なスケール、フラッシュ(バリー・アレン)やスーパーガールといった有名ヒーローの死を扱っており、それをどう越えるのかが楽しみでした。スケールやキャラクターの死で前作と正面からぶつからずに、かつて友に戦ったヒーローとの闘い、それも絶対的な正義を象徴するスーパーマンが敵対するというインパクトの強さで勝負したのは満足感が高かったです。非常に興奮もしました。

ヴィランはもちろん脅威的なのですが、ヒーローが敵に回った時はより手が付けられないことが印象付けられました。スーパーマンはまだしも暴走するスーパーボーイ・プライムの恐ろしさたるや。