コミックス感想:『バットマン:エターナル』

バットマン:エターナルとは

バットマン:エターナルは、バットマン75周年を記念事業の一環として2014年4月から2015年4月の一年間連載されました。
アメリカでは全3巻で刊行されたものを、日本語翻訳版は上下巻にして刊行されました。

一年間に渡り週1回連載し、全52号の大著となりました。
日本の感覚でいうと週刊連載は珍しくないですが、アメコミはオールカラーであることも考えると凄まじいペースです。

絵を描くアーティスト側も大変ですが、多数のキャラクターが入り乱れるストーリーを作るのも大変でライターはスコット・スナイダーを中心に6人体制となりました。
大枠のストーリーを固めた後に、個々のエピソードをそれぞれのライターが執筆しました。そのため、各ライターの特色もよく出ています。

日本語版は2017年に発売されましたが、2022年現在絶版状態。
Amazon等ではプレ値が付いてたりします。

ざっくりあらすじ

マフィア、ヴィラン汚職警官が跋扈するゴッサム
市警本部長を務めるジム・ゴードンは毅然と悪と立ち向かい、ゴッサムの良心と呼べる存在であった。

しかし、ゴードンは信じられないミスを犯してしまう。
銃を持ったヴィランに発砲したはずが、なぜかヴィランをすり抜けて背後の配電盤へ。
そのせいで地下鉄が制御できなくなり、数百名が犠牲となった。
ゴードンは裁判にかけられブラックゲート刑務所へ勾留されることに。

良心を失ったゴッサムに矢継ぎ早に訪れる危機。
警察はマフィアの傀儡に支配され、ギャング抗争は激化。
ゴッサム中のヴィランが次々と現れ、チャンスとばかりにバットマンに襲い掛かる。

一見してバラバラに思えた数々の事件。
その裏にはバットマンを倒すための壮大な陰謀が仕組まれていた。

感想(ネタバレあり)

上下巻で1,200P弱ある大著。
ジョーカーやハーレイクインは出ませんが、メインヴィランはもちろんのことマイナーヴィランもたくさん出演。マフィア系、アーカムアサイラムに収容される異常系、オカルト系など、ヴィランの種類も多種多様。

それだけ多くのヴィランが出演するのですから、彼らの裏で糸を引くヴィランにも期待が集まります。
ハッシュか、リドラーか、はたまたラーズ・アル・グールか、それとも。。。

大著だからこそなかなか姿を見せない大ボスとなるヴィランへの想像がどんどん膨らみます。
それこそがトリックだったわけですが。

見事な目くらましだったと思います。
バットマンを好きであればあるほど引っかかる仕掛けになっています。
ライターが仕組んだ罠に何の疑いもなく引っ掛かりました。

キャットウーマンの出自が明らかになったり、ブルーバードが活躍し始めたり、バットウィングがオカルト系ヴィランと戦ったり、アルフレッドの娘ジュリアがバットファミリーに加わったりと見どころもたくさん。

大満足の内容でした。
あとは未読の人が容易に手に入れられる環境になったらいいですね。